縫い針と糸を使って作業をしていたとき。
うっかり糸を絡ませてしまいました。
切ってしまえば早いのだけど、
視力が微妙に悪いものだから、
もう一度糸を針に通すことが、
ほどくことよりもメンドウだと思ったのです。
で、針から糸を抜かないまま、
ほどいてやる!……と。
どの糸が邪魔してるんだ?と、
引っ張ったり、緩めたりしてみたけど、
思ったよりもややこしく絡まっているらしい。
緩めたときに、
「もしかして、ここか?」と、
ほどけない原因が見えた気がするんだけど、
目が悪いもんだから、
ほどいたつもりが、さらに複雑に絡ませてしまったらしい。
えーい、めんどくさい!
切ってしまえ!
……と、ハサミを持ちかけたんだけど。
作業していたコレは、
家主さんが作ってくれた句集。
持っているもので工夫される家主さんが、
冊子を閉じるのに、針と糸を使われていたのです。
それが、読んでいる途中で切れてしまいました。
それを直そうとして、
糸を絡めてしまったというわけです。
いつもの私なら、
絡まったらスパッと切ってしまうのだけど、
表紙の「心うた」が目に入って、
なんだか……ゆっくりほどいてみよう。
と思ったんですよね。
で、深呼吸して、もう一度、
絡まった糸に向き合います。
絡まってややこしそうなら、
切ってしまえば一番早い。
でも、切った糸は元には戻らない。
結べば、糸の長さは戻るかもしれないけど、
結び目ができるから、
切れる前の糸と同じようには使えない。
それならばと、
切らずに解決しようとして、
切らずに解決しようとして、
無理に引っ張っては絶対にダメ。
余計にほどきにくくしてしまう。
余計にほどきにくくしてしまう。
どうにかして緩めないと、
絡まった原因が分からない。
原因を突き止めたら、
一か所ずつ、ほどいていく。
そうしているうちに、
イラっとしてハサミを持ちかけたときの
体の熱さが、少しずつおさまっていきました。
そして、目の前の糸の絡まりが、
少しずつほどけはじめたとき。
ふと、
「人間関係のもつれに似ているかもなぁ……」
なんて思ったんですよね。
結局のところ、どうやら私は、
こんな細い糸の間に針を通していたようで、
こんな細い糸の間に針を通していたようで、
最終的には、針から糸を外したことで、
元に戻すことができました。
「絶対に針から糸を外さない!」
なんてつまらない意地は、
時間の無駄でした。
でも、すべての絡まりを取り除いて、
元に戻せたときの達成感というか、
安堵感といったら。
今だから、こんなことに、
ここまで時間を掛けられたけど、
ここまで時間を掛けられたけど、
過去の私には、そんな時間も心も
余裕がなかったと思う。
人は基本的には変わらない…というけれど、
ずっと同じでもない。
昔なら、
「面倒くさい」と切ってしまっていたものを、
今は「ゆっくりほどいてみよう」と思えた。
そんな些細なことだったけれど。
未来の自分に期待できる自分でいたい。
絡まった糸に奮闘しながら、















